2022年佐渡国際トライアスロン完走!

完走後の筆者
2022年9月4日、佐渡島で行われた佐渡国際トライアスロン Aタイプ(スイム4km、バイク190km、ラン42.2km)に参加してきた。タイムは11時間25分4秒。総合28位(出走982人中)、エイジ7位。

  • レースナンバー 1296
  • スイム 4km 1時間12分10秒  62位
  • T1 5分09秒
  • バイク 190km 6時間39分51秒 160位 (T2 5分ほど含む)
  • ラン 42km 3時間27分54秒 7位

レース当日の天気は晴れ。午前7時の気温は27.5℃、湿度は80%。南南東の風、風速2.9m。 水温は28.0℃。暑さを除けば、絶好のコンディション。

今回の目標は12時間切り。スイム1時間20分、バイク6時間半、ラン3時間半、これにトランジションの10分を加算して、11時間30分。12時間切りは十分可能で、あわよくば、11時間半を切れると考えていた。

セットされたバイク
レース当日は午前2時半に起床。3時にホテルが用意してくれたおにぎり弁当で朝食。バイク自走で4時には会場に到着。トランジションのセッティングを行う。inゼリーなどで追加のエネルギーチャージ。

5時半には試泳開始。プールのように静かで透明。とても泳ぎやすい。

スイム

レース前日に撮影したスイム会場

朝日が昇り始めた午前6時、レーススタート。およそ1000名の参加者が一斉にスタートを切る。こんなに大人数の一斉スタートは久しぶりだ。激しいバトルを想像していたが、それほどでもなかった。多少のバトルはあったものの、落ち着いて対処できた。終始、良いペースの集団の中で泳ぎ、1周目を終えて時計を見ると35分くらい。想定より早いが、無理はしていない。

給水をして2周目に突入。1周目とほぼ同様に、数名の集団を形成しながら泳ぐ。今年はブイがまっすぐに並んでいるので、ブイに沿って泳ぐだけでほぼまっすぐに泳げる。なるべく良いペースの人にくっついて、体力を温存。

スイムアップして時計をみると、1時間12分。80分前後を想定していたので、思いがけず貯金を作ることができた。朝日がまぶしい。

Bタイプの仲間からの声援に応えながら、小走りでT1へ。

T1

トランジションにはバイクがずらりと並んでいる。こんなにたくさんバイクが残っている光景は初めて見たかもしれない。後でわかったが、スイムは62位だった。

190kmの長旅に忘れ物しないように、ゆっくり準備。ソックスを履いて、バイクシューズを履く。今回は、佐渡への出発直前に、フィット感を重視して、トライアスロン用シューズから普通のバイクシューズに変更した。ヘルメットをかぶり、ゼッケンベルトをつけ、補給食のエネ餅5個を背中のポケットに突っ込む。そして、inゼリーでチャージしてから出発。

ちょっとゆっくりしすぎたか、トランジションは約5分。

バイク

イメージ(レース翌日に撮影した佐渡の景色)

バイクは、5年前トライアスロンを始めるときに完成車で買った、アルミロード。真っ白なフレームはノーブランド。コンポはTiagra 10速。およそ上位を狙うような機材ではないが、カーボンフレーム的な形状でなかなか気に入っている。アルミは俊敏な反応が特徴。その反面、路面の凸凹からくる衝撃がダイレクトに伝わってくるから、長距離はなかなか堪える。本来はロング向きではないだろう。

バイクについては、佐渡に来てから思い切った決断をした。スピードメーター用のマグネットを外したのだ。つまり、速度表示は常に0km/h。これは、速度にとらわれて無駄に脚を削らないようにすることが狙いだ。ペースコントロールは主に感覚に頼り、時々心拍計を確認。本当はパワーメーターが良いのだが、私のバイクにはそれが無い。

さて、バイクは6時間を超える長丁場。100kmくらいまではアップのつもりで漕ぐ。上り以外は踏み込まないように、体重をペダルに乗せるようにして、軽く回すことに専念した。ケイデンスは80から90くらいだったと思う。速度はわからないが、平均30km/h前後の感覚だった。

マイペースで走っているから、後から来る速い選手にはどんどん抜かれる。流れの中で、抜きつ抜かれつになることもあるが、しばらくすると置いて行かれてしまうことが多かった。それでも自分のペースを維持して走行。

補給食はほぼ30分毎に1個(100kcal強)を定期的に摂取した。はじめは固形のエネ餅。続いてチョコ味のスポーツようかん。最後はレモン味のマグオンジェル。エネ餅はモグモグしないと飲み込めないので、少々食べにくいが、とにかく計画通りに摂取。食べないと、ランに入ってからガス欠する。補給食のほかに、塩分チャージのタブレットも早めに摂取。これは脚攣り予防。

50kmまでがなかなか長かったが、まだまだ4分の1を過ぎたばかりだ。すると、すぐにZ坂が見えてきた。最初の大きな上りだ。レースはまだまだ序盤、この先も上りは続くので、無理ない出力で上る。上りの心拍数は150弱程度だ。

沿道の応援は2019年と同様に素晴らしい。自宅前などで太鼓を叩いたり、拍手や声援を送ってくれる。できるかぎり手を振ったり「ありがとう」と応える。これがあるから、どんなにつらくても「また来たい」と思ってしまうのだ。

ところで、今年は2019年と比べて、対向車が多いことが気になった。完全な交通規制は行わないので、対向車があることはわかっていたのだが、やけに多い。車を発見したときには、後続に声やハンドサインで知らせるようにつとめた。

対向車のほかにもボトルやツールケースの落とし物が多い。これもハンドサインで後続にしらせる。

実は、コロナ下の大会開催、快く思わない住民もいたと思う。そういう人が、車で突っ込んでくることもあるのかもしれない。そういう最悪の事態も想定はしていたので、様々な状況にも冷静に対応できたと思う。

日が高くなるにつれ、どんどん暑くなってきた。エイドでは毎回アクエリアスと水のボトルをもらい、水を体にかけて冷却に努めた。それでも軽い頭痛を感じるようになったが、補給食は問題なく摂取できていた。

90km地点でだいたい3時間、160km地点で5時間20分くらいと、ほぼ平均30km/h弱の予定通り。160km地点から始まるヒルクライム区間も何とかこなし、最後のエイドを過ぎると、あとはランに備えて流しモード。

190kmほぼノートラブル。しかし、最後にヒヤリとする。6時間以上もバイクに乗っていたので、降り方を忘れてしまったらしい。左足のシューズをペダルに固定したまま、無意識のうちに右脚で後輪をまたいで降車。これは、シューズをペダル固定したまま、裸足でバイクを降りる方法なのだ。どうやったか自分でもわからないが、右足着地と同時に左足のビンディングを外して事なきを得た。危うく最後の最後で落車するところだった。

時計を見ると、バイクは6時間35分ほど。最後はやや落としすぎたか。

T2

バイクをラックにかけ、ヘルメットを外す。ランシューズに履き替え、ポケットにはマグオンジェル5個をつっこむ。再びinゼリーでチャージして出発。時刻は14時ころ。かなり暑い。

ラン

元気なころの筆者

ランシューズにはアディダスのカーボン入り厚底シューズのアディオスプロ2を投入した。カーボンの恩恵はそれほどないかもしれないが、クッションと力を使わずに推進力が生み出される感覚は、ロングのランには適している。

さて、ランは日陰のない海岸沿いの7kmを6周。それなのに、今年はエイドに氷が無い。冷却スプレーがあったので、首回りにスプレーするが、焼け石に水とはこのことか。仕方ないので、各エイドで止まって、コップの水も何杯ももらって頭からかぶり、アクエリアスとコーラを飲んで再び走り出すことを繰り返した。こうしないととても動き続けられない。

助かったのは、エイドが4か所も設置されていたことと、プログラムには2か所の設置になっていたから、大きな違いだ。非常に助かった。

それからなにより、沿道の応援に力をもらえた。Bタイプを終えたトラ仲間の声援にも本当に助けられた。このサポートが無ければ、1周もせずにリタイヤしていただろう。

終始時計は見ずに、ギリギリ走り切れるペースを探りながら走った。中盤以降は右のアキレス腱に痛みを感じ、それをかばったからか、今度は左内転筋が攣りそうになった。左足の着地をずらしながら耐えられるところを探りながら走り、周回を終えるたびにマグオンジェル。4周目にはコムレケアも投入。最後はペースを維持することだけに集中し、何とか6周を走り切り、フィニッシュした。

時計を見ると11時間25分。目標達成することができた。すべて出し切った充実感というより、とにかく疲労困憊。なんだか夢を見ているようだった。

ゴールシーン

フィニッシュ後

アンクルバンドを外してもらうために座った椅子からしばらく立ち上がれなかった。ようやく立ち上がったものの、地面に横になってしばらく空を眺めるしかなかった。長いようであっという間の闘いが終わった。

ゴール後の筆者が見上げた空

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