インフレの時代は物々交換の時代

今は物価高、インフレの時代だ。原油は1バレル126ドルをたたき、まだまだとどまるところを知らない。そのほかの商品価格もうなぎのぼり。日本は過去10年間のデフレから一気にインフレ時代に突入した。

インフレとは、通貨の価値が下がり物資の価値が上がることだ。そうなると、商品や物資が購買力を高めることになる。誰も現金をほしがらなくなり、その結果物々交換が行われるようになるだろう。ただし、実際に物と物が交換されるわけではなく、間に現金が使われる。しかし、現金の形になる期間が短くなるということだ。

これまでは、インフレ時代は土地や証券に金が流れていたが、それが今は商品。このことは、商品のリスクが相対的に小さいと見られていることの証だろう。その理由は成長国の存在が背景にあり、石油や食料の需要が伸びることはあれ、落ち込むことが無いという期待が強いことをあらわしている。

このような物々交換の時代にあっては、通貨単位で価値を表すことに意味がなくなってくるのかもしれない。今日の100円が明日には99円という時代には、企業の価値評価などできたものじゃない。そうなったら、商品量単位で価値を表したほうが安定した評価ができるのではないだろうか。たとえば、1原油バレルなどという単位が使われる時代に突入しているのかもしれない。

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