名前付けは単射を意識する

今日は,ドキュメンテーションの社内トレーニングを受けてきた.ビジネス資料作りに大変参考になる内容だったので,ポイントをまとめておく.

「名前の付け方は単射」
最初に印象に残っているのが,名前の付け方は誤解のないようにすること,というものだ.つまり,名前の指す対象が,書き手と聞き手で違ってはならない,ということだ.これを,数学的にいうと「単射」となる.簡潔な文章を書く際には,様々な対象に名前をつけなければならない.例えば,概念,動作,昨日,物,プロセス,データ,などなど,文章中に何度も登場するものは,適切な名前をつけて,その名前で呼んだ方がずっと効率が良くなる.しかし,書き手と読み手の間に,認識のずれがあると,コミュニケーションは成立しなくなってしまう.だから,命名は単射でなければならない.

ちなみに,単射は英語で injection である.そういえば,Dependency Injection というパターン名があるな...

上手い命名を考えるには,『パターンランゲージ』という本が参考になりそう.


あとは,箇条書き
  • 相手の知っていることから入る.
  • 一度間違った理解をされると,その修正コストはとても大きい.
  • 業務フロー定義では,だれが,いつ,なにを,どうするか,について書く
  • 業務フロー定義では,「どうやって」は書かない(書ききれない)
  • 業務フロー作成手順:1) 業務の分類,2) ヒアリング,3) 清書&疑問点リストアップ,4) 確認,仕上げ
  • 例外的業務を意識する
  • 比較表は,実質的な違いがあるものを比較する
  • 評価軸が多岐にわたる場合は,グループ化を試みる(意思決定に何が重要か意識)
  • パワポ作成前に,「タイトル,メッセージライン,備考」の表を作成する

結局「良いデザイン」とはなにか.というところに集約される.良いデザインとは,そのデザインに触れる人(聞き手,読み手,使い手)を迷わせないものだ.

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