ロジカルシンキングの続き
先日のブログに,ロジカルシンキングを使って家庭の問題解決をするという投稿をした.ここで,問題点をまとめておくと,次のようになる.子供のいる共働き家庭で,仕事と子供の世話に忙殺され,妻が慢性的な疲労感を訴えており「職場へ近いところに引っ越そう」と提案してきている.それは,一見正しそうな解決方法に思えるが,思いつきの解決策に過ぎず,それが根本的な問題解決になるかどうかは不明である.そこで,ロジカルシンキングを使って,あらためてこの問題に取り組んでみたわけである.
そして,その結果,次の二つの課題を得るに至った.
初めに手をつけるのは,問題の根っこを特定することだった.そのためには,現象として表れている問題から出発する,Whyツリーを作ることが良い.ポイントは,ツリーの各節で,枝が MECE になっていること.そうしないと,重要な要因を見落としてしまったり,焦点がぼやけてしまったりする.
今回は,Whyツリーの一段目では,「時間割フレームワーク」を使ってみた.日々の活動を,時間割にすることで,疲労蓄積の要素を分解するわけだ.
早速,一日の時間配分を割り出してみたところ,睡眠,通勤,家事,勤務,の4つに大きな時間を割いていることが分かった.これらのうち,睡眠は疲労回復のために消費される時間であり,残りは疲労の原因となる時間である.日々の疲労を低減するためには,前者の疲労回復効果を高めつつ,後者の影響を軽減する必要があることが明らかになった.
初めに睡眠を深掘りしてみると,睡眠の質を改善できるのではないかと考えられる.睡眠の疲労回復効果は,およそ,「質x時間」と考えられる.妻の場合,睡眠時間は8時間程度と,一般の平均的な睡眠時間と比較してやや長いので,睡眠時間は十分であると考えられる.これに対して,睡眠の質に関しては,現状では特別対策がとられていない.よって,睡眠の質はまだいくらか改善の余地がありそうだ.そこで,「睡眠の質を改善する」という課題を一つ抽出しておく.
次に,通勤,家事,勤務の3つを考えてみたところ,影響を軽減できそうなのは,通勤時間のみであることが分かった.まず,家事の時間は一日1時間半程度と短いうえに,精神を擦り減らすものでもなければ,体力を消耗するようなものでもない.勤務時間は,一日8時間で,デスクワークが中心なので,それなりに疲労がたまるが,妻本人が仕事のレベルを下げたくないという強い気持ちがあるため,こちらに手を入れるわけにもいかない.したがって,時間を削減することができそうなのは,通勤時間に限られるのだ.ここから,「通勤時間を短縮する」という課題が抽出される.
「通勤時間を短縮する」という課題をもう一段深掘りしてみると「通勤距離を縮める」という課題に帰結する.「通勤時間=通勤距離÷移動速度」という関係があるので,1)通勤距離を縮める,2)通勤の移動速度を高める,という,二つの課題に分解される.現在,通勤には常磐線を用いているが,この移動速度を高めることは自力では困難だし,別の高速移動手段(例えばヘリなど)も現実的でない.したがって,通勤時間を短縮するためには,「通勤距離を縮める」しかない.つまり,引っ越すしかない.
このように,根本的な課題が二つ明らかになった.次は,これらをどうやって解決するか考えていく.
ところで,とある事情により,引っ越し先の選定はお預けとなった.そのようなわけで,まずは,どうやって睡眠の質を改善するかについて,検討していく.
そして,その結果,次の二つの課題を得るに至った.
- 睡眠の質を改善する.
- 通勤時間を短縮するため,職場により近い場所に引っ越す.
初めに手をつけるのは,問題の根っこを特定することだった.そのためには,現象として表れている問題から出発する,Whyツリーを作ることが良い.ポイントは,ツリーの各節で,枝が MECE になっていること.そうしないと,重要な要因を見落としてしまったり,焦点がぼやけてしまったりする.
今回は,Whyツリーの一段目では,「時間割フレームワーク」を使ってみた.日々の活動を,時間割にすることで,疲労蓄積の要素を分解するわけだ.
早速,一日の時間配分を割り出してみたところ,睡眠,通勤,家事,勤務,の4つに大きな時間を割いていることが分かった.これらのうち,睡眠は疲労回復のために消費される時間であり,残りは疲労の原因となる時間である.日々の疲労を低減するためには,前者の疲労回復効果を高めつつ,後者の影響を軽減する必要があることが明らかになった.
初めに睡眠を深掘りしてみると,睡眠の質を改善できるのではないかと考えられる.睡眠の疲労回復効果は,およそ,「質x時間」と考えられる.妻の場合,睡眠時間は8時間程度と,一般の平均的な睡眠時間と比較してやや長いので,睡眠時間は十分であると考えられる.これに対して,睡眠の質に関しては,現状では特別対策がとられていない.よって,睡眠の質はまだいくらか改善の余地がありそうだ.そこで,「睡眠の質を改善する」という課題を一つ抽出しておく.
次に,通勤,家事,勤務の3つを考えてみたところ,影響を軽減できそうなのは,通勤時間のみであることが分かった.まず,家事の時間は一日1時間半程度と短いうえに,精神を擦り減らすものでもなければ,体力を消耗するようなものでもない.勤務時間は,一日8時間で,デスクワークが中心なので,それなりに疲労がたまるが,妻本人が仕事のレベルを下げたくないという強い気持ちがあるため,こちらに手を入れるわけにもいかない.したがって,時間を削減することができそうなのは,通勤時間に限られるのだ.ここから,「通勤時間を短縮する」という課題が抽出される.
「通勤時間を短縮する」という課題をもう一段深掘りしてみると「通勤距離を縮める」という課題に帰結する.「通勤時間=通勤距離÷移動速度」という関係があるので,1)通勤距離を縮める,2)通勤の移動速度を高める,という,二つの課題に分解される.現在,通勤には常磐線を用いているが,この移動速度を高めることは自力では困難だし,別の高速移動手段(例えばヘリなど)も現実的でない.したがって,通勤時間を短縮するためには,「通勤距離を縮める」しかない.つまり,引っ越すしかない.
このように,根本的な課題が二つ明らかになった.次は,これらをどうやって解決するか考えていく.
ところで,とある事情により,引っ越し先の選定はお預けとなった.そのようなわけで,まずは,どうやって睡眠の質を改善するかについて,検討していく.
コメント
ところで、通勤時間に関しては質を高める方向もあると思います。始発駅を狙う、グリーン車両的なものがある路線を狙う、乗り換えの必要性を無くす、などなど。書かれていないだけで、すでに検討済みあるいは解決済みなのかもしれないけど。
あと、家事に関してはうちの場合、実家の助けが得られるところに住む、というのはすごく効果が大きかったです。もし、これが選択肢に入れられるのなら、ぜひ。
家事に関してほかには、測定可能な効果はあまりないように思いますが、気分的な効果が大きいこととして、食器洗い機、自動掃除機(ルンバ)などに代表される便利家電の利用は結構いいと思います。ルンバは副次効果として、ルンバのために普段から床に物を置かなくなるので、特に週末の時間を片付けにあまり費やさずにすみほかの事にまわせ、気分的なリフレッシュが大きくなる、などの効果もあったりします。
睡眠の質に関しては、うちも大人に関しては寝具、音、におい、あたりの手をつけやすいところは気をつけています。子供の睡眠に関しては、保育園が始まる前にいわゆるおねんねトレーニングをしてみて一時は劇的な効果(e.g. 何もせずに5分もすれば寝る。夜泣きから自力で睡眠に戻れる。)が得られましたが、保育園が始まって環境が変わったらだめになってしまい、結局2歳過ぎて自然に落ち着いてくるまで我慢しました。
睡眠に関してほかの改善手段として、うちの妻は子供が泣いていても先に寝られる、夜泣きしたらほとんど眠ったままおっぱいをくわえさせることができる(次の日ぜんぜん覚えてない!)、などのスキルを身につけていました。おそるべし。
我が家も同様の悩みは相変わらずあるので、続きの投稿楽しみにしています。
さかえ
ただ、日本の職場の雰囲気だとなかなか難しいというのはありますが・・・。私も一時試行していましたが、継続できていません。
僕はときどきダラスでやってる。不便なのはEVMの電源を物理的に切ることができないくらいかな。
羽岡君に限らず、あんだけの人が毎日満員電車で体力を消耗してるっておかしくないか?なかには読書とかして有効に時間を使う人もいるけど、疲れきってるっぽい人も多いよね。全員とは言わんけど、何割かの人が技術の恩恵を享受してもいいんじゃないかと。
そういえば,「s君」というと別の人を思い出してしまいますね.元気にしてるかな.
全ての指摘,とても参考になりました.通勤は常磐線ということで選択肢が少ないので,引っ越しが一番かと思っています.引っ越しの際には,もっと詳細な検討が必要ですね.
食器洗い機は,導入を検討しましたが,いまのとこでは場所が狭くて置けないのと,さほど負担になっていない(二人で分担してやっている)ということで導入していません.これも引っ越し先では検討材料の一つですね.あとはルンバが動きやすいようにバリアフリーのところを探すのも重要でしょうか.もっとも,一番欲しいのは自動調理器ですかね.現実的には,レトルトや冷凍食品を上手く使うのがいいと思いますが.
睡眠の質改善は,今からでも取り組めるので,いろいろ勉強して試してみようかと考えています.
在宅勤務については,確かに解決策の一つです.ただ,疲れを訴えているのは妻の方でして,彼女の職場ではそう簡単に在宅勤務を実現してくれそうにないので,選択肢からは外しています.しかし,職務内容を考えれば,在宅勤務は簡単に出来るとは思います.
確かに,通勤で体力消耗するのは本末転倒ですね.私の場合も,家でできる仕事は,家で作業するっていうのもアリだと思います.今ではスカイプという便利なツールもあることですし.
ただ,在宅勤務を日本で実現するためには,日本人的なサラリーマン気質を変えて,各人がプロフェッショナル意識を持つ必要があると思います.職務に対してきちんとコミットできる人間じゃないと,そう簡単に在宅勤務は許すわけにはいかないでしょう.しっかりとした信頼関係が無ければ,なかなか実現できない問題です.
もうひとつ懸念事項は,在宅勤務を支えるインフラ技術の課題ですが,こちらは,クラウドによって解決される,と思っています.そのうち,どこからでも安全に機密データにアクセスする方法がリーズナブルな価格で提供される時代が来るでしょう.
ところで,そもそも,なぜ企業は東京に集結したがるのでしょうか.それは,つまるところ,霞が関があるからなのでしょう.でも,この高度IT時代には,どこにいても情報は手に入るのですから,よりビジネスにとって好都合な場所へ活動拠点を移す企業が出てきてもおかしくないと思うんですよね.最近,少しずつ動き始めていますが.
数日かけて私もロジカルシンキングについて、私の経験則を「○×分析」(マトリクス分析)というものにまとめてみました。お暇な時に、ご覧になっていただけるとうれしいです^_^
http://herbertgs.web.fc2.com/skill/fta.html