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6月, 2010の投稿を表示しています

モバイルWiFiルータの比較検討結果

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ポータブル WiFi の比較検討を行ってみた.結果は,通信速度,トータルコスト,エリアカバレッジを総合的に判断して, ドコモのモバイルWiFiルータ に決定した. 比較に使用したのは,以下の表.B-mobileはコストは低いのだが,通信速度がネックとなりそうなので除外.WiMAXは,エリアが狭いので除外.残るは,ドコモとイーモバだったが,カバレッジエリアがやや狭いということで,ドコモを選んだ.それに,ドコモのFOMAインフラの品質は日本一である. 比較表(クリックで拡大) このモバイルルータは,光回線/WiFi/3Gのいずれかを使ってネットに繋がり,WiFiルータとなって,ノートPCやiPhone,iPadなどを接続することができる.ネットへの経路が3Gに限定されていないところも大きな強みだ.ただし,発売はまだ先のようなので,もう少し待たねばならない.

ソフトウェア産業の将来

昼休み,iPhone4 の話から,ソフトウェア産業の将来像の話になった.Appleは,今でこそ,iPhoneアプリによって囲い込みできているが,10年後もそのような状態にあるかというと,そうでもなさそうである.ざっと考えてみたところ,二つの方向性が見えてきた. iPhone も Android も,携帯アプリは全てWebアプリケーションに取って代わられる 組み込みソフトウェアの開発規模は増大を続け,現在のPC用ソフトウェアが組み込み機器上で動作するようになる. iPhone も Android も,携帯アプリは全てWebアプリケーションに取って代わられる iPhoneアプリと,ウェブアプリケーション(Gmailなど,ブラウザ上で動くアプリケーション)の根本的な違いを考えてみると,GPSやカメラなどの,機器固有の機能にアクセスできるかどうか,というところにある.したがって,仮に,この優位性が無くなってしまえば,ウェブアプリケーションとの違いが消えてなくなってしまう. ただし,ウェブアプリケーションのデメリットは,ネットとの接続がなければ使えないところにある.iPhoneアプリが駆逐されるためには,通信インフラが十分に整うことが必要条件となる.日本の状況を考えてみると,少なくとも3Gの通信網はほぼ全域をカバーしているので,この条件はほとんど満たされていると言える. 組み込みソフトウェアの開発規模は増大を続け,現在のPC用ソフトウェアが組み込み機器上で動作するようになる. 高機能の組み込みソフトウェアに対する需要は,今後ますます高まる.自動車には運転をサポートする機器が搭載され,家電製品にはエネルギー消費を最小化する「賢さ」が求められるようになる.世界の人口増にあわせて,これらの組み込み機器市場はしばらく拡大が続くだろう.必然的に,組み込みソフトウェアの需要も増加し続けることになる. 一方で,プロセッサの高性能化はまだまだ続いており,組み込みソフトウェアの規模も拡大を続けている.現在の組み込み機器用プロセッサの性能は,10年前のPCにも匹敵するものであり,それを考えると,今PC上で使っているアプリケーションは,10年後の携帯機器上でなんなく動いているはずである.その方向に向かうことは間違いないだろう. *** 以上,昼休みのちょっとした考察をまとめてみた....

ツールの価値

ソフトウェアやハードウェア開発では,開発生産性を上げるためのさまざまなツールが導入されている.開発者自身が自らツールを作ってしまうことも良くある.そこで必要となるのは,そのツールがどれだけの価値を持っているか,評価することである.高価なツールを購入しても,そのインパクトが価格に見合うものでなかったとしたら,損失にしかならない.また,ツールを自作する場合でも,その作成にかかるコスト以上の効果がなければ,無駄な投資だ. 生産性を上げるために導入したツールの価値とはどのように測るべきか? それは,「生産性の向上(単位=円)」で測られるべきだ.たとえば,時間単価5,000円の開発者の作業を100時間短縮するツールは,500,000円の価値がある,という計算になる.このツールが繰り返し使われるならば,その価値はさらに高まる. 将来の生産性向上分を現在の価値として計算するには,割引キャッシュフロー計算の方法で,将来発生すると考えられる利得(生産性向上)の総計を現在価値に割り引いて求める. この計算のためには,金利,および,ツールが将来使われる確率を推定した上で,割引率の推定を行わねばならないが,この推定は困難を極める.将来どの程度利用されるかは,不確定性が高く,ほとんど誰にも予想できないからだ.基本的には,過去の実績から統計量をとることと,大きめの割引率を用いることで,ざっくりと計算するしかないだろう. ここまで,生産性の向上を通貨単位で測れることを暗黙の前提としてきたが,実際は,生産性の向上を測ることはかなり難しい.予測するのはもっと難しい.それでも,何も評価が無いよりはマシなのだ.いろんなツール,たとえば Kindle を導入することによって,どれだけ無駄な時間を減らすことができたか.そういう身近なところで評価してみるのも面白い.

WAMP環境構築

先日, 羽岡哲郎ブログ: Win7上のAMPP環境の構築失敗 で述べたとおり,Windows 7 上での Apache+MySQL+PHP 環境の構築には非常に苦労した.しかし,ようやく成功した.原因は Program Files のアクセス・コントロールが悪さをしていたらしい. 抜け道に過ぎないのかもしれないが,ワークアラウンドとして,うまくいった方法を書いておこう. 重要なことは二点. C:\Program Files の下にインストールしない. PHPの機能を全てインストールしない. C:\Program Files は,特別なアクセス制御が行われているようなので,とにかく,Apache,PHP, MySQL,すべて,デフォルトのインストール先の C:\Program Files ではなく,普通のフォルダにインストールすること.私は,"C:\apps" というフォルダを作成して,そこにインストールした. もうひとつ重要なポイントは,PHPの機能を全てインストールしないこと.必要な機能だけインストールするように注意する.そうしないと,Apache と PHP の連携がうまくいかない(らしい).どうやら,これは,余計な機能のモジュールをロードしようとして,またしても,C:\Program Files の呪縛にはまってしまうことに原因があるようだ(未確認). おそらく,Windows 7 側の設定を適切に行えば,C:\Program Files にインストールしても大丈夫なのだろう.だが,そんな時間はないので,とりあえず動かしたい人は,普通のフォルダにインストールするのが無難である.

Win7上のAMPP環境の構築失敗

Windows7にAMPP(Apache/MySQL/Perl/PHP)環境の構築を試みたのだが,さっぱり動いてくれない.Windows XP では,ほとんど何も考えずに動いていたのに. 問題は,httpd.confに,LoadModule php5_module ... を追加して,PHPモジュールを組み込むようにするところ.これを有効にすると,Apacheが起動しなくなる.Apacheコントロールから"start"すると,"The requested operation has failed!" とエラーメッセージが表示され,起動してくれない. ウェブで調べてみたが,失敗している人もいれば,うまくいっている人もいるみたいで,これという解決方法が無い状態.XAMPPを試してみるのもひとつの手かもしれないが,Windows7はサポート対象外らしく,これまた,成功した人もいれば,失敗報告しているひともいて,うまくいくかどうか保障がない. こんなことやっていて,時間を無駄にするのも馬鹿らしいので,VirtualBox上のLinuxに環境を整えようかと考えている. 進展があったので,追加書き込みする. 結局のところ,PHPのインストールで,余計なコンポーネントをインストールすると,失敗してしまうらしい.それが何かは,まだ調査中.

My First Toastmasters Table Topic Speech in English

I made my first Toastmasters Table Topic Speech in English today. It's tough enough even in Japanese, far more tough in English. For those who are not familiar with Toastmasters, I briefly explain what Table Topics is about. It is a portion of a Toastmasters club meeting program, which is conducted by a person called "Table Topicsmaster". The Table Topicsmaster announces a topic and calls on members, one at a time, who give impromptu one- to two-minute talks on the topic. When you are called on, you are to think quickly, organize your thought, and deliver it in a short speech. Today's topic was "Come up with your own business plan" in response to the child allowance (JPY13,000 for each under-15 child) which brings extra income for many households. I was the first one to answer. I said something like, "I would start up an English school for children which also tech some business skills such as logical thinking", but it was far from organized...

ディベートに向くテーマ

ツイッターのタイムラインに興味をひかれるつぶやきがあった.どこかの中学校で,「0.999... = 1か否か」をテーマにした,ディベートを予定している,というものだった.突き詰めれば,数学の公理系を問うことになりそうなので,そうなれば面白いのだが,一般の中学生がそこに到達するのは不可能というものだろう.おそらく,これは,ディベートのテーマとしてふさわしくないのだ. では,ディベートに向くテーマの条件とはなんだろうか,と考えてみると,次の三点がうかぶ: 正解が無いこと. 正解があるテーマ(上の例もその一つ)では,そもそもディベートにならない. 適度に複雑であること. なるべく多面的にとらえることができる題材のほうが,議論が深まる. 専門知識を必要としないこと. 専門知識を必要としないほうが,多くの人間が参加しやすい. そして,ディベートに欠かすことができない物,というか,人がいる.それは,モデレーターである.特に,中学校などの,ディベート初心者が集まる場合には,良いモデレーターがいないと,議論が脱線して喧嘩になってしまったりする.だから,しっかりとしたモデレーターが必要だ. いいモデレーターとして例をあげるなら,やはり,ハーバードのサンデル教授だろう.講義 Justice の議論がいいお手本になる.

MySQL Server のバグ

Windows XP 上で,MySQL 5.1 を,"MySQL Server Instance Config Wizard" から起動させようとしたのが,エラーが発生して困っていた.実は,これはバグのようだ.以下のサイトの指示にしたがって操作をすると,うまく動いた. http://bugs.mysql.com/bug.php?id=18555 ちなみに,今回は MySQL を動かそうとしているのは, Sonar というソースコード診断ツール を動かすため.これで,うまく動いてくれるだろうか.. いろいろと苦労した末に,ようやくSonarが動いた.立ち上げ方法をこちら( https://docs.google.com/View?id=dchnn85v_47c35c4x86 )へまとめておく.

トーストマスターズ スピーチ用のタイマー作成

トーストマスターズ スピーチ用のタイマーをJavaScriptで作成してみた.少し前にJavaScript勉強したのだけど,しばらく触っていなかったらすっかり忘れていた.思い出しながら作成して,なんとか,それなりに使えるものができた. 作品は, ここ(無料ウェブ・ホスティング) にアップしてあるので,自由に使って良し. 実のところ,世の中には同様のものがいっぱい転がっている.いわゆる「車輪」を開発してしまったのだろうが,JavaScriptのリハビリとして,ちょうど良かったのでOK. ついでに,ブログのデザインも一新してしまった.新しいBloggerのデザインエディタを使用した.

ツイッターが重過ぎる

MixiのTwitter公式サポートを受けて,Twitter2mixiを退会しようとしたのだが,ツイッターが重過ぎる.もうクジラだらけ.週末なのと,ワールドカップの影響だろうか. そのようなわけで,Twitter2mixiの退会は,とりあえずお預け.しばらくは,mixiへの二重投稿が続くかもしれない. でも,Twitter APIが重くなっているはずなので,mixiへの連携そのものが失敗しているのではないかと思う. そういえば,最近ブログ更新が少なかった.最近考えていることを整理するうえでも,ブログを更新していこうと思う.そんなわけで,久しぶりにBloggerにログインしたら,ブログ・デザイン設定画面が大きく変わっていた.以前よりも簡単に,綺麗なオリジナル・デザインが実現できる模様.ちょっと試してみようと思う.

大学もマーケティングが必要

京大理学部が,ウェブサイトに寄付募集の掲載を始めたという( [Asahi.com] 京大理学部SOS「このままでは教員削減」 寄付募集中 ).このウェブサイトの存在については,すでに,ツイッターで知っていたが,切実な状況が伝わってくる. しかし,このやり方では心もとない.寄付する側のメリットが不透明なので,集まる金額にはそれほど期待できない.アメリカならば,卒業生からの厚い寄付が期待できるかもしれないが,日本でそれは無い.もっと強力なスポンサーを獲得する必要がある. どうすればいいか,それは,京大の研究内容を買ってくれる人を探せばいい.要は大学のマーケティングだ.黙っていてもお金がもらえた時代は去ったのだから,お金を払ってくれる人を,自ら開拓せねばならない.たとえば,中東などのオイルマネーで潤っている地域に分校を作れば,現地の政府からも補助金を引き出せるだろう.それから,お金を積めば優先的に入学させる制度を考えてもいい.とにかく,大学の教育サービスなり,研究サービスを買ってくれる人を探さなくてはならない. 寄付といっても,それには対価がなくてはならない.「大学を支えている」という満足感だけで十分だろうか?経済学部の協力も得て,ぜひよりよいファンドレイズ法を設計してほしい.