新年早々インフルエンザにかかって学んだこと
今年(2015年)は、元日からインフルエンザを発症してしまうという、まったく想定外のスタートを切ることとなってしまいました。これまでに罹ったことはなかったし、予防接種も受けていたので、まったく予想外でした。今回はこの経験から学んだことは、次の4点に集約されます。
- インフルエンザ検査を受ける必要はない
- 急な高熱、強い悪寒と関節痛が判断の目安
- 正しい検査結果を得るためにはタイミングが重要
- 予防法は予防接種とマスク、手洗い、うがい、換気
以下、私の初期症状から検査を受けるまでの流れを簡単に説明した上で、この4点について、それぞれ詳しく説明します。
私のインフルエンザ体験
始まりは元旦の夕方、実家で夕食を食べた後に、寒気を感じたところでした。体温を測ると37度ちょっとの微熱がありました。実は、前日の31日まで、二人の息子(5歳と3歳)が、39度近い高熱を出す風邪(と思っていた)だったので、その風邪がうつったと考え、早めの夜9時半には床に着くことにしました。
真夜中に目が覚めると、節々の痛みや寒気がひどく、トイレに行くのもつらいくらいの怠さを感じました。熱を測ってみると38.6度まで上がっていました。この時点で、ようやく普通の風邪じゃないと思い、ネットで、インフルエンザについて調べてみました。すると、自分の症状は高い確率でインフルエンザのものらしいことがわかってきました。
翌2日の夕方に、同じような患者であふれんばかりの近所の診療所で、検査を受けると、A型陽性反応が出ました。医者から5 日分のタミフルを処方され、あとは回復まで家で食事以外はほとんど寝て過ごしました。幸い食欲はありました。
インフルエンザ検査を受ける必要はない
私は、今回検査を受けたわけですが、今では「やはり受けるべきではなかった」と考えています。その理由は費用対効果があまりに低いからです。辛い時に頑張って検査を受けに行くよりも、家でゆっくり休むほうが正しいのです。検査でインフルエンザであることがわかったとしても、「インフルエンザには特効薬も特別な治療法もない」(医師である弟談)のです。
検査のためのコストはかなりかかります。まず、発症から24時間以上、48時間以内に検査を受けなくてはならないので、39度の高熱が出ているときにわざわざ混み合う診療所まで出かけていって、待合室でさらに待つことで、貴重な時間と体力を消費する上に、症状を悪化させる危険に身を晒すことになります。そして、診察料や検査料、薬代などの金銭コスト(私の場合、自己負担3,610円)もかかります。タクシーなどを使えば、交通費もかかります。
これらと引き換えに得られるのは、「検査結果」と、検査で陽性だった場合には、タミフル5日分(もらっただけでは効果は得られない!)くらいです。その「タミフル5日分」、これが「せいぜい高熱の期間が1日短くなるかどうか」くらいの効果しか得られないことが分かっています。
このようなわけで、「高熱で辛い時に頑張って検査を受けに行くのは馬鹿げている」というわけです。
同じことは、子供にも言えます。高熱が出ていても、下痢や嘔吐がなく、食欲があるならば、無理に病院へ連れて行かないほうがよいのです。ましてや、インフルエンザであることを検査するためだけに、高熱の子供を外に連れ出すのは無意味です。それなら少しでも家で暖かくして休ませてあげるべきです。
しかしながら、「会社や学校からの要請があるので検査を受けざるを得ない」と考える人は多いと思います。実際、私もそう考えて(高熱で思考力が低下していたと思いますが)、検査を受けました。しかし、飛沫感染(つまり、咳やくしゃみ、痰)が主要な感染経路である以上、そこまで特別扱いする必要はありません。通常の風邪の予防策で十分予防できます。職務上の義務でない限り検査で白黒つけるほどのことではありません。
多くの人にとっては、検査など受けずに、少しでも療養して、早く治すのが正解です。
急な高熱、強い悪寒と関節痛が判断の目安
それでも、インフルエンザかどうかの医師の判定を受けなくてならない人にとって、自覚症状からの判断の目安として、以下3つをあげておきます。
- 急な高い熱(38度以上)
- 節々の痛み(関節痛、筋肉痛)
- 強い寒気
A型の場合、急な高熱は必ず現れるようです。その高熱の前触れとして、強い寒気があります。そして、私の場合、熱が上がってから身体中の節々が痛くなり、全身の倦怠感もありました。そのほか、吐き気や下痢、食欲不振などが現れる場合もあるそうですが、そこまで症状が重い場合は病院へ行くと思うので、ここではあえて取り上げませんでした。
ただし、高熱は安定しておらず、朝晩で大きく変動することが多いみたいですので、一旦下がっても安心はできません。私の場合も1日目の夜に38.5度になったあと翌日の朝には37.7まで下がりましたが、昼すぎには再び38.6度になりました。
ただし、高熱は安定しておらず、朝晩で大きく変動することが多いみたいですので、一旦下がっても安心はできません。私の場合も1日目の夜に38.5度になったあと翌日の朝には37.7まで下がりましたが、昼すぎには再び38.6度になりました。
ところで、小さい子供が訴えにくいのが節々の痛みや倦怠感です。後で気づいたことなのですが、熱のある子供が布団に横になって脚を小刻みに揺すっているのは、節々の痛みを紛らしている場合もあるようです。これは、自分がインフルエンザにかかってみてわかりました。
ちなみに、インフルエンザの症状はA型が最も重く、B型、C型の順に軽くなるそうです。C型の場合には、インフルエンザと思わないかもしれません。
正しい検査結果を得るためにはタイミングが重要
インフルエンザの検査は、鼻の中の粘膜から採取した粘液中にウィルスが一定量存在するかどうかで判定しますが、ウィルス数がこの閾値を超えるのは、発症から12〜24時間経過後です。そのため、検査は、発症から24時間後を目安に受けなければ正確な結果が得られません。それより早く受けると、本当は感染しているのに陰性と判定される「偽陰性」になる可能性が高くなります。また、発症から48時間過ぎてしまうと、ウィルスが減少してきますので、正しい判定がしにくくなります。
予防法は予防接種とマスク、手洗い、うがい、換気
最後に、インフルエンザの予防法ですが、これは風邪の予防法と同じです。まず、予防接種は打ちましょう。理由は感染する確率が下がり、感染した場合も症状が軽く済むからです。アレルギーなどの問題がないならば、打つべきです。そして、人混みの中では「マスク着用」です。あとは、「手洗い」、「うがい」、「換気」です。
以上が、私が新年早々かかってしまったインフルエンザから学んだことです。予防接種の有効性やタミフルの効果などについては、もっと深掘りしてみたいとは思いますが、あまり深みにハマっても本末転倒なので、そのあたりは、また今度、弟に話を聞いてみようかと思います。
コメント