マン島のオートバイレース


飛行機では何本も映画を観た。中でも印象的だったのは、マン島TTオートバイレースのドキュメンタリー、"Closer to the Edge"だった。ランオフエリアのほとんどない公道を平均速度210km/hでかっ飛ばすレースである。一瞬のミスが文字通り「命取り」になる。実際に、毎年、何人もの死者、重傷者がでている。このような過酷なレースに命をかけるライダー達の闘志を描いた映画だ。
印象に残ったシーンは、レースで事故死したライダーの奥さんのインタビュー。「死を意識しなければ、人生を本当に楽しむことはできない」というような事を話していた。人間だれでもいつか死ぬ。それは明日かもしれない。そういう思いを潜在意識の中に持つ事がより充実したものにすると。
また、夫のレースを見に行くときには、ライダー夫人同士で集まり、ジョークを言ったりして気を紛らわすという。同じよう境遇の人々が集い、喜びや悲しみを分かち合うことが大切なのだと思う。
このマン島にならって、三宅島でオートバイレースを開催する動きがあったが、立ち消えになったみたいだ。おそらく死者が出る可能性の高い危険なレースを日本で行う事はできなかったのだろう。日本は良いバイクを作っているのに、レースのほうはまだ発展途上。
なお、マン島のレースには、エナジードリンクの「モンスター」が正式スポンサーとなっているみたいだ。Red Bullの真似を徹底しているようだ。

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