組織の壁

私が働く会社は米国の半導体メーカーの日本支社で、規模的には中堅どころというところだが、このような小さい会社でも組織の壁は存在する。こういう壁を取り除くべく力を注ぐのが経営陣の重要な役割の一つであるはずだが、現実はそううまくいかないものだ。その結果、高給を払ってコンサルタントを雇う事になるのだが、その成果については常に疑問符がつくのである。かくして、顧客ほったらかしの、組織維持のための組織づくりが始まる。
半導体製品に不具合はつきものだが、出荷した製品に不具合があった場合には、当然製造側が原因究明を行って対策を講じる義務があるが、この対応が一筋縄にはいかない。セールス対事業部、セールス対品質管理部門の壁が存在するからだ。
発生した問題に対して、当然の事ながら、自ら進んで責任を取るめでたい人間も組織も存在しない。そこに壁が発生する。その結果起きる事は責任のなすり付け合いである。本来は客先で起きている問題を解決することが最重要であるはずなのに、各部門がディフェンシブな姿勢になるため、物事が進まなくなる。
そうなると困るのは最前線にいるセールスである。最前線に送り込まれながら、補給路を断たれるのだ。さながら、太平洋戦争中の日本兵である。
最終的には、顧客不在の堂々巡りの議論が始まり、解決へもっていくためには、社内政治を行う必要がでてくるのだ。
こういった組織間の壁の問題に着いては、トップ経営陣まであげる必要がある。組織間の壁を取り払えるのは経営トップしかいないから。そして、それを促せるのは、最前線の人間しかいない。現状の問題と解決のための施策をまとめ、経営トップに提案したいと思う。

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